小さな店舗のレイアウトの仕方とは?|狭小店舗のレイアウトのポイントを徹底解説

最近では、小さい店舗(狭小店舗)が開業資金の安さ、賃料を押さえられることから人気を集めています。

また、前のテナント内装や厨房機器を引き継ぐことができる居抜き物件があるのも、人気の理由です。

小さい店舗とは、15坪(※1坪=約3.3㎡)以下の店舗の広さのことを指します。

しかし、開業資金の安さなどのメリットがある一方で、レイアウトによって圧迫感や回遊のしづらさ。

また、お店の良さを最大限に引き出すことが難しいこなどのデメリットが挙げられます。

そこで、この記事では以下の内容を詳しく解説していきます。

  • 小さい店舗のコンセプトの大切さ
  • コンセプトを決めるときの5W1H
  • 小さい店舗のレイアウトで意識すること
  • 動線とレイアウトの関係性

この記事を読むことで、小さい店舗に欠かせないコンセプトの作り方と、小さい店舗のレイアウトで重要視するべきことがわかります。

1.小さい店舗を運営するならコンセプトが大切

小さい店舗の運営に欠かせないのは、「明確なコンセプト」です。

コンセプトとは、「テーマ」や「方向性」のことを指します。

自分の店舗を開業していく際に、コンセプトを事前に決めておくことで「店名」「内装」といった要素を考えやすくしてくれます。

今回は、「友人たちとゆっくりできる大人カフェ空間」というコンセプトを例にとってご紹介していきます。

まず、「友人たちとゆっくりできる大人カフェ空間」というコンセプトで重要視していくことは「なぜ、カフェじゃないといけないのか」です。

最近では、カラオケなどで個室利用だけを提供するなど「自分たちだけの空間」を提供する店舗が増えてきました。

そのような中でも「自分のカフェに来てもらう」には、顧客の気持ちを考える必要があります

そのため、コンセプトを「友人たちとゆっくりできる空間」「ゆっくりできる大人カフェ空間」の2つに分けて考えていくのです。

最初に考えていくのは「友人たちとゆっくりできる空間」になります。

一般的に「友人たちとゆっくりできる大人カフェ空間」を利用したいと思っている方は、

  • 手軽に友人たちと過ごしたい
  • ゆっくりと時間が流れていく場所がいい
  • ワイワイではなく、落ち着いた雰囲気がいい

上記のような事を思っている顧客が多い傾向にあります。

そのため、内装などを顧客の想いを汲み取ったものに変更していく必要があります。

そこで、次に考えるのが「ゆっくりできる大人カフェ空間」の提供です。

一般的に「ゆっくりできる大人カフェ空間」の内装は

  • 落ち着いた色合い・照明
  • 隣席の距離感が近くないレイアウト
  • 周りの話し声が気にならないレイアウト

上記のようなレイアウトになります。

このように、コンセプトに合わせたレイアウトにすることで、「ゆっくりできる大人カフェ空間」の提供をしていくことができます。

また、上記のようにコンセプトを決めて深掘りしていくことで、「内装工事費用・事業計画の仕方(商品の値段など)」などを、もっと具体的に考えていくことができます

今回のコンセプトの場合では、隣席との距離を取りたいため、席数を少なくするので内装工事費用が高くなります。

その結果、顧客一人当たりの単価を通常のカフェよりも高く設定しなくてはなりません。

通常のカフェよりも単価を高く設定すると、顧客のターゲット層は「単価が高くても利用したい」と思ってくれている方に変わっていきます。

ここまで、コンセプトを突き詰めていくことで、ターゲットを絞りやすく、よりそれに合った店舗を作ることができるのです。

ターゲットとなる顧客のことを深く考えていくことで行き着いた答えを、弊社では「コアベネフィット」と呼んでいます。

この「コアベネフィット」を中心に考えていくと、店名なども考えることができます。

自分の店舗を「顧客目線のレイアウト」にしていくことで、 顧客がイメージする商品やサービス内容とのミスマッチを防ぎ、リーピート客の獲得に繋がります。

2.コンセプトと付加価値

小さい店舗に欠かせないことは、ターゲットになる顧客に「明確なコンセプトを提示できるようにすること」だと先述しました。

しかし、明確なコンセプトだけで集客できるわけではありません

近年では、似たようなサービスが多く流通しています。

そのため、顧客は「同じサービスでも、自分にとって、どのようなメリットがあるのか」と付加価値を重要視している方が多いのです。

価値というのは、あなたが普段から提供している商品やサービスの中に存在します。

同じ「モノを売る」という行為でも、自分の店舗だけが提供できる「商品+付加価値」をつけていくのです。

例えば、駅弁の場合。

ただ、空腹を満たすためだったら、3000円前後する駅弁を買う必要もなく、コンビニのお弁当で済むはずです。

しかし、駅弁にプラスして、旅行というストーリー(思い出)を付加価値として付けているため、今でも飛ぶように売れているのです。

このように、付加価値をつけるだけでも「あなたのお店で買う必要がある」理由を顧客に与えることができます。

周りの店舗と差別化するには、「明確なコンセプト」だけではなく、「自分の店舗だけが提供できる価値」が大切です

3.コンセプトを決める時は、5W2Hを

初めて小さな店舗を運営していく方は、「コンセプトって言われても…」と思う方もいるかもしれません。

しかし、コンセプトを決める上で大切なのは「5W1H」となります。

5W1Hとは

「When(いつ)」「Where(どこで)」「Who(誰に)」「What(何を)」「Why(なぜ)」

「How much(いくらで)」「How(どのように)」の略称です。

3-1.When(いつ)

店舗運営をする際に決めることは、「When(いつ)」の営業時間です。

例えば、出店している同じ業態店舗の来客数の多い時間帯。

また、立地周辺の人の流れを確認すること。

上記のようなことを事前に調査していくことで「自分の店舗にきてくれる顧客イメージ」が掴みやすくなります。

3-2.Where(どこで)

「Where(どこで)」とは、どのエリアに出店するのかということです。

オフィス街に出店するのか、駅近で出店するのかによって、顧客層が大幅に変わっていきます。

そのため、出店するエリアの特徴を押さえていくことで、コンセプトのアイデアも生まれやすくなっていきます。

3-3.Who(誰に)

ターゲット層を決める「Who(誰に)」は、コンセプトを決める際に非常に大切な中心核です。

先述した「Where(どこで)」が決まることで、顧客層もある程度絞られてきます。

しかし、さらに「年齢」「性別」「職業は何をしているのか」など、もっと具体的に決めていくことで、より明確なコンセプト作りができます。

3-4.What(何を)

「What(何を)」は、どういった商品を提供していくかです。

例えば、飲食店の場合。

ダイエット中などで、食べる量に気にしている20代の女性と、満腹になるまでガッツリ食べたい30代の男性。

20代の女性は、小分けに料理が提供されたり、好きな量を食べることができるバイキングスタイルなどが好まれるかもしれません。

しかし、50代男性の場合は「量が多い丼もの」「おかわりも一杯無料」といったメニューが好まれる可能性が高いのです。

このように、ターゲットが求めているモノと違う商品を提供しても、なかなか売れる可能性が低いため、コンセプト決めることで商品自体も変えていくことができます。

3-5.Why(なぜ)

「店舗の創業理由」「店舗名の由来」「自店を経営している目的」を考えることが「Why(なぜ)」です。

自店を開業するのには、強い思いがあって開業することを決意したと思います。

その思いを「Why(なぜ)」の部分で明確化していくことで、顧客に自店のコンセプトを伝えやすくなります。

3-6.How much(いくらで)

「サービスや商品をいくらで提供するか」について考えることが「How much(いくらで)」です。

自分の店舗を構えるとなると、サービスや商品に対して自信を持つことが大切です。

しかし「自信があるメニューやサービスだから」といった理由で、価格が見合っていない金額にしてしまうと、顧客が離れていく可能性も高まります。

そこで「競合店の価格調査」「付加価値を付ける」などを工夫することで、自店にしかないコンセプトを作っていくことができます。

3-7.How(どのように)

最後は、「How(どのように)」の「どのようにアピールしていくのか」についてです。

現在、店舗アピール方法はSNSを利用した「公式LINE・Twitter・Instagram」や、オフラインでの「チラシ・店舗前の看板」などがあります。

例えば、若い世代はスマートフォンやパソコンを見る機会が多いです。

そのため、チラシなどよりもSNSでアピールした方が目に付きやすく、来客してくれる可能性が高まります。

しかし、スマホなどを頻繁に利用しない世代をターゲットにしている場合では、

いくらSNSで呼びかけても集まることはありません。

このような事態を防ぐためにも、店舗に合った集客が大切になります。

自分の店舗に合った集客方法を具体的に考えていくことで、店舗のコンセプトも決まりやすくなります。

4.レイアウトで意識すること

店舗のレイアウトで重要なのは「居心地が良い空間」「売れる場所を設置」「ディスプレイ」「死角を防ぐ」の4つです。

4-1.ポイント1 居心地が良い空間

店舗を開業した当初は、多くの人が訪れます。

しかし、小さな店舗には『狭い空間のため、圧迫感がある』『息苦しい雰囲気』などのデメリットがあります。

そのデメリットが改善されていない小さな店舗の場合、多く顧客が店舗に訪れてくれても、居心地が悪く、すぐに帰ってしまう可能性やリピートしない可能性が高まってしまうのです。

そのようなことを防ぐためにも

  • 仕切り(間仕切り壁)をできるだけつくらない
  • 天井高さを感じられるつくりにする
  • 膨張色をでつかい広く見せる

上記のように、できるだけ店内の圧迫感を無くして「居心地の良い空間」をレイアウトしていくことが大切です。

4-2.ポイント2 売れる場所を作る

顧客がついつい手を伸ばして商品を購入してしまう場所は、「入口付近・レジ付近・お店の1番奥」です。

例えば、飲食店や雑貨屋、美容室などもレジ付近に「オリジナルのタレ」「キーホルダー」「オリジナルシャンプー」などが置いてあります。

また、お店の奥に売りたい商品を置くことで、方向転換のために一度立ち止まった顧客の目に留まり、購買意欲を高めることができます。

いずれもポイントは、人の動きが止まる場所です。

動きが止まれば、自然と目に入りやすくなります。

4-3.ポイント3 ディスプレイ

商品のPOPや商品まわりのディスプレイは、顧客の滞在時間を長くするためのレイアウトとして大切な要素です。

POPは、商品の魅力やお店の温かさを伝えることができるのが特徴です。

シンプルな商品周りに「手書きのPOP」を加えることで、親近感と顧客が商品を手に取る確率が増加していきます。

また、POPに注目している顧客も増えていることから、作成したスタッフの名前を入れておくのも大切です。

4-4.ポイント4 死角をつくらない

奥に向かって細長くなっている店舗などでは、顧客目線でレイアウトを工夫しない場合「狭いお店」とイメージされてしまい、入り口付近で顧客が離れていってしまいます。

そこで、顧客の目を惹くような、奥に向かわせる動線レイアウトが必要となっていきます。

5.動線とレイアウトの関係性は?

動線とは、人が建物の中を歩き回った際の軌跡を線で表したものになります。

大型商業施設の場合、動線を意識することで「入店してから退店するまでの動き」「どのような順番で商品を見ているのか」を知ることができます。

一方で、狭小店舗の場合、営業中にお客様と従業員がぶつかることなく、互いにスムーズな移動ができる「専用通路」をつくるなど、細部に配慮したレイアウト設計が必要です。

その中でも、小さい店舗の悩み「入口から店の1番奥まで行きづらくなっているI型レイアウト」があります。

飲食店でも、美容室でも、いろいろな業種でこのI型レイアウトを取り入れている店舗があります。この様な店舗の場合、本来気をつけなければならないのは、I型導線が顧客に与える印象です。

店舗内に入る人も、出る人も、店舗内にいる人も、その店舗を利用する全ての人が同じ導線上を行き来します。その為、I型導線は動きづらく混みやすい性質の店舗になりやすい点に注意しましょう。

このようなレイアウトの場合、外から見ただけの印象で、顧客が面倒だと感じてしまい「顧客離れ」が起こってしまいます。

そのようなレイアウトの小さい店舗では、I型ではなく「L型・U型」にするか、もしくは、I型の導線の長手側に入口を設けるのがオススメです。

6.まとめ

小さい店舗のレイアウトで重要なのは、コンセプト居心地がいいレイアウト動線を意識することです。

コンセプトを具体的に決めていくことで、お店全体の「売り上げ」「顧客満足度」「お店の印象」を高めることができます。

狭小店舗のレイアウトでお悩みの方は、ぜひご紹介した情報を活用してみてください。

また、顧客に選ばれる店舗デザイン設計を強みにしている「株式会社 ロベイション」では、個別相談も行っております。

本記事の情報で、狭小店舗レイアウトにご興味を持った方は、ぜひ弊社へお気軽にご相談ください。