ネイルサロンの内装工事の手引き!デザインと費用情報まとめ
ネイルサロンの開業や改装を考えるなら、ビジネスとして成功させることが第一です。そのためには内装にこだわりを持ちましょう。
ネイルサロンを利用する人は、おしゃれな空間や落ち着いた雰囲気など、サロン選びに内装デザインを重視する人は多いものです。もちろん、ネイルの技術やデザインも重要ですが、実際に施術を行う空間も成功するサロン作りの条件として外すことはできません。
集客は内装で決まると言っても過言ではないのです。
そこで、内装デザインを決めるうえでのポイントや費用について解説します。具体的なネイルサロンの計画作りに役立ててみてください。
ネイルサロンを開業したい場合、一体どのようなことから取り組めば良いのか、下準備からオープンまでのすべてのプロセスについて詳しく解説ししている「ネイルサロンの開業に最も大切な心構えは?準備とノウハウも解説!」を参考にしてください。
目次
1.ネイリストが店舗の内装デザインにこだわるべき理由
ネイルサロンはまだまだ集客が見込める業種と言えますが、それでも一定の落ち着きを迎えている傾向は見られます。
今後のネイルサロン経営で大切なのは、集客力とリピーターの確保を強化することです。
そのためには、他店との差別化を図るための工夫が求められます。
集客とリピーター確保に大きく関わってくるのが店舗の内装です。ネイルサロンの経営を成功させたいなら、内装にはきちんとこだわるべきでしょう。
1-1.女性はデザインでお店を選ぶため
女性がお店を選ぶポイントの一つがデザインです。
いかにおしゃれな空間かということにステイタスを感じる女性は多いものです。そして、清潔感があることも重要視されます。
もちろん男性にも同じことは言えますが、女性ほどのこだわりを持つ人は少数派と考えていいでしょう。
女性は店舗が清潔できれいでないと気になってしまう傾向があります。
例えサロンのサービスが気に入っていても、店内の雰囲気次第では利用を考えてしまうということもあるのです。
おしゃれではあるけれど、良く見たら汚れがわかるという内装では、顧客離れの原因になります。
1-2.店舗の印象に影響するため
内装デザインにこだわることには意味があります。
何でも良いということではありません。内装はサロンのコンセプトが表現できるものにしましょう。
お客様が店内に入っただけでどんなネイルサロンなのかイメージしやすいようにするのです。
特に、初めてサロンを訪れるときには、入った瞬間の印象で次の利用につながるかどうかが決まります。ネイルサロンの特徴がわかりやすいものであると同時に、「また来たい」と感じてもらえるような内装にしましょう。
さらに、「友達にも教えたい」と思われるようなものが理想です。
例えば、おしゃれですてきな内装のお店に自分が行ったときに、どう感じるか考えてみてください。写真を撮りたいと思うことはありませんか。もちろん、無断で撮影できない場所もありますが、可能な場所であれば画像をSNSで自慢したくなる人は多いでしょう。
友達に発信するだけでも、さらにそこから評判が広がることは十分あり得ます。口コミで集客が見込めるかどうかも、内装が重要な役割を担っているといえます。
1-3.居心地に影響するため
店舗は見た目のデザインにこだわりたいものですが、実際にはそれだけに固執してしまうと失敗することもあります。
内装を考えるときにもう1つ忘れてはいけないこと、それは居心地の良い空間であることです。
サロンのコンセプトが集約されたものであり、おしゃれなうえに居心地も良いとなると、なかなか考えがまとまらなくなるかもしれません。
しかし、いかにリラックスできる空間であるかということも、決して外してはいけないポイントなのです。
それは、店内全体で考えることが求められます。お客様はネイルを施術してもらっている間、実は意外と店内を見ています。
施術中は自分の手元を見ていることは多いものですが、それははじめのうちだけです。次第に飽きてくると店内を見回すということはよくあります。
内装をいい加減にしておくと、手抜きの印象やネガティブな感覚を与えてしまうでしょう。配色やインテリアの配置も、組み合わせによっては居心地の悪さにつながります。
2.店舗タイプ別の内装デザインの範囲
店舗といっても、そのタイプに応じてどこまで内装デザインにこだわりを持てるかは変わってきます。
自分がイメージしていることが必ずしもすべての店舗で実現できるわけではありません。賃貸や自己所有かで自由度はまったく異なりますし、建築関連の法規でも出来ないことはあります。
ここでは、店舗のタイプ別に可能なデザインの範囲と注意点について解説します。ただし、すべてがこのパターンに当てはまるわけではありません。実際にどこまでが可能かは、内装工事を考えるときに物件のオーナーや設計会社へ確認が必要です。
物件選びから色々ご相談したい方は、個別相談のご予約フォームからご相談ください。
2-1.テナントの場合
テナント物件は、基本的にはさまざまな業種に賃借することを目的に作っています。そのため、内装に関してはほぼ自由にカスタマイズができると考えていいでしょう。
ただし、それは契約条件にもよります。テナント物件には「居抜き」と「スケルトン」という2種類があることをまず覚えてください。
スケルトンと言われている物件であれば、間取りからこだわることも可能です。
スケルトンとは壁紙や天井などがはじめから何もない状態で借りる物件のことで、その代わりそこから自由に作っていくことができます。
思い通りのデザインができるので、ネイルサロンのコンセプトを十分表現できるでしょう。トイレや個室などの位置も自由に作れるので、個室をいくつか作りたい場合や自由に設計したい人には向いています。
しかし、その分費用がかかりやすいという点はデメリットになるかもしれません。
退去するときにも原状回復が原則になっているので、それも頭に入れておくようにしてください。
原状回復とは、もと通りに何もない状態に戻して返すことです。入居するときに作ったものは、オーナーの許可がない限りはすべて撤去しなければなりません。はじめに予算をきっちり決めて、どの部分を重視するかなど決めながら進めることがポイントです。
2-2.居抜き物件の場合
居抜き物件とは、前のテナントが使っていた状態の天井や壁紙といった内装が仕上がっている物件のことです。
何もないスケルトンとは違い、トイレなど最低限のところは整っています。このタイプも多く、一般的な事務所などの場合には机や備品類を搬入するだけで営業できるという手軽さがあります。
居抜き物件は主に2通りに分けることができます。
1つは、物件のオーナーの意向ではじめから天井や壁紙まで仕上げている場合です。この場合は基本的に現状のままで使用することが条件になっていることが多く、内装デザインを変える自由度は少ないと言えます。
そして、もう1つは本来スケルトンとして賃貸されていたもので、前の借主が原状回復しないままで退去したというケースもあります。
スケルトンの場合、退去するときはすべて撤去することが義務ですが、オーナーとの交渉次第では内装や備品類を買い取ってもらえることもあります。
居抜き物件の場合はほとんど改装せずに使うことができるため、かなり費用が節約できるのがメリットです。ネイルサロンに使う備品などインテリアだけを考えればいいので、開店までの期間も短縮できるでしょう。
前の借主の内装や設備が残っているケースの場合、入居していたのが同じような美容系の店舗なら利用できる部分が多いことが期待できます。ただし、自分なりのコンセプトやこだわりがある場合には改装を加えることが必要でしょう。その場合は、どこまでの改装が可能かをあらかじめ確認しておくことがポイントです。
2-3.マンション・アパートの一室の場合
マンションやアパートの場合には、店舗というより住居に近い印象かもしれません。
マンションの場合、分譲であれば躯体以外の部分は自由に内装工事を行うことが可能でしょう。
築年数の古いマンションなら分譲でも安く購入することはできます。リノベーションしているところは増えていますし、立地さえ良ければ逆におしゃれに使えるかもしれません。
また、マンションを自宅として購入する際に、ネイルサロン経営を視野に入れて物件を探すのもありではないでしょうか。間取りが十分取れる広さの物件であれば、自宅兼店舗として使うこともできます。従業員を雇わずに1人でサロンを経営する場合にはいいかもしれません。
一方、賃貸なら壁紙や床材などは変えることができないのが一般的です。
その場合は備品だけ揃えて営業することを考えるしかありません。
しかし、問題は他にあります。マンションやアパートの場合、注意したいのは営業できるかどうかという点です。
基本的に住居用としているところなら営業許可自体が取れない可能性があります。マンションの一室を個人事務所などで利用しているケースも見られますが、ネイルサロンが可能かどうかは大家さん次第です。1階を店舗としているような物件か、自由度の高いところなら可能かもしれませんが、必ず事前に確認が必要です。
2-4.自宅の場合
自宅が持ち家であれば、比較的自由に改装することが可能です。
自宅兼用にする場合の一番の注意点は生活感を出さないということが挙げられます。自宅に空室があればそこを活用するのもいいでしょう。
家庭を持っている人であれば家事や育児をしながらサロン経営が可能ですし、光熱費などのコストも削減できます。
しかし、問題はトイレなどをプライベート用と共用することです。
家族も使っている空間というのは、接客業ではおすすめできません。
増築ができる条件の地域であれば、できるだけトイレや洗面所はプライベートと共用にならないように配慮してください。つまり、店舗部分と住居部分を完全に分けるという発想が必要です。
賃貸の場合はマンション・アパートの場合と同様で、自由に変えることはできません。また、不特定の人が利用することになるため、営業に関しては貸主に承諾を得るほうがいいでしょう。
いずれにしても、賃貸の場合は自由度がかなり低いうえに、営業自体許可される可能性は低いと言えます。
2-5.フランチャイズの場合
フランチャイズは、内装デザインのイメージやコンセプトがはじめから作られているため、準備段階から指定されるのが一般的です。
実際には、店舗を構える物件のタイプや広さで多少の変化は出ます。
イメージを忠実に再現できないところも出てくるので、仕方のない部分と言えるでしょう。しかし、多少の違いと言ってもあくまで決められたイメージの範囲内であり、できる限り指定に沿った内装が求められます。
自由度はほとんどありませんが、そこのコンセプトやイメージが気に入っているなら問題はありません。
フランチャイズの場合は、商標使用料などが経費としてかかってくることも考えておきましょう。契約内容は会社によって違うので、フランチャイズではじめるときには費用に関して確認しておくことが重要です。
3.内装デザイン工事依頼の流れ
実際に内装工事を行うには、デザインから工事までを業者に依頼しなければなりません。初めて店舗を持つ人にとって慣れないことがたくさん出てくるでしょう。
そこで、一般的にはどのような流れで行うのか簡単に説明をしますと、まずデザインの擦り合わせ、次に見積もりへと進みます。それが終わったら完成イメージの確認です。そして、金額やイメージに了承できたら、いよいよ施工に入ります。工事が完成したら最終チェックをして引き渡しです。
では、それぞれの内容とポイントを解説していきます。
3-1.希望イメージの打合せと計画案の設計
希望する席数や広さなど、思い描いているお店のイメージ共有を行いましょう。見積りを依頼する為、希望の条件を反映した計画案を作ってもらう事が必要です。
3-2.デザインの擦り合わせ
見積もりに納得できたら、次は依頼です。ここから具体的なデザインを作成してもらうことになります。
そのために打ち合わせを行うので、自分のイメージをきちんと固めておいてください。
しかし、細部に渡ってイメージするのはなかなか難しいことです。そこはプロに任せて、おおよその希望でも問題ありません。
イメージパースと言われる完成イメージを見せてくれるのが一般的なので、自分の希望に合っているか確認はできます。
通常は何度かデザインの擦り合わせを行うので、納得できるものになったら最終的なパースと図面を作成してもらいましょう。
3-3.見積もり
見積もりは、はじめの段階で必ず取りましょう。
見積もりがあいまいなまま発注することは、トラブルの原因になるので決してしてはいけません。
見積もりを出してもらうことで予算が具体的になります。
要望する内装デザインと工事に対していくらかかるのかを明確にするのです。融資を受ける際にも必要な書類ですし、正確に出してもらいましょう。
そのためには何が必要なのか、どんな作りにしたいのかをはっきり伝えてください。理想の店舗の画像などがあれば参考に見てもらうのも良い方法です。
見積もりが出たら、不明な点はしっかり聞いておきましょう。あまりにも予算からかけ離れてしまうようなら、交渉するか相談して抑えてもらうことも必要です。
3-4.設計図の完成と完成イメージの確認
パースと図面を確認し、完成イメージにズレが生じていないかを確認してください。
通常は実際に使用する壁材や床材などのサンプルも見せてくれます。しかし小さなサンプルを見てもイメージが湧かないので、パースにわかりやすく整理されているので、それも一緒に確認しましょう。
不明なものや抜けているものは、お願いすればサンプルを見せてもらえます。
ドアの色や材質、そして照明器具なども打ち合わせが必要です。個別に決めていくことになりますが、全体で見てバランスがおかしくならないように注意してください。
見積もりの範囲内で任せる部分はデザイン事務所に任せ、オーナーとして決めるところは的確に決めましょう。
3-5.施工
内装デザインが決まり、使用する材料などの最終確認を終えたら、次は施工に入ります。
契約書の締結なども必要になってくるでしょう。
細かい流れや契約の問題は、デザイン事務所や施工会社で異なります。工事期間は施工する物件や依頼の規模によって幅があるため、できれば見積もり段階でおおよその期間を確認しておきましょう。
そして、施工に入る段階で再確認してください。開店時期の希望があれば伝えておくこともポイントです。
ただし、あまりにも無理な期限を設けてしまうと工事に問題が出てしまうこともあります。多少は前後することを考えて、余裕を持っておくようにすれば慌てずに済みます。
そして、工事がはじまったら途中経過は何度か見に行くといいでしょう。発注者として経過をチェックし、気になる点があれば担当者に伝えることも重要です。
3-6.最終チェック
施工が完了したら、担当者の立会いのもとで確認してください。
通常は施工会社またはデザイン事務所の担当者が現地で一緒に確認することを促してくれます。
何か不備があればすぐに伝えて、直してもらいましょう。問題がなければそれで引き渡しです。ただし、引き渡し後に工事上の問題が発見されたときも速やかに報告しましょう。
4.業者選びのポイント
店舗の内装デザインの完成度を高いものにするには、どこに発注するかがポイントです。失敗やトラブルを避けるためにも慎重さが求められます。自分のイメー通りの内装を実現するためにも、業者を選ぶ際にはどこをみるべきか、その注意点について解説します。
4-1.業者の形式を選ぶ
内装デザインを請け負ってくれるのは、建築デザイン会社から設計事務所、そして施工会社などがあります。
内装リフォームを請け負う会社にも内装デザインを依頼できます。
建築デザイン会社や設計事務所は、デザインや設計のみを行うのが一般的です。そのため、デザインと施工とを分けて発注するというやり方もできます。
ただし、施工会社と提携していることもあるので、その場合は施工まで依頼は可能です。また施工会社は、通常は施工の部分を行うのが主ですが、内装デザインや企画も請け負ってくれるところもあります。
デザインと施工を完全に分けるか、できるだけ1社に一貫してお願いするかを絞り込んでから業者を探すといいでしょう。
より詳しく、業者の違いや選び方を知りたい方はこちらの記事をお読みください。
4-2.複数の業者で見積もりをする
内装デザインの施工は大きな費用がかかるものです。
見積もりは1社だけでなく複数から取ると失敗を防げます。
最低でも2社は取るといいでしょう。1社だけではそれが妥当なのかどうか判断ができません。
複数から相見積もりを取ることで、安くできる会社を選ぶことができます。
4-3.業者について下調べをする
依頼してみたい業者があれば、金額面だけではなく過去の実績や口コミをチェックしてみましょう。
ホームページを出していれば、過去に関わった内装プランを見ることも可能です。過去の実績に店舗や公共施設のような実際に行ける場所があれば、行って見てみるのも良い参考にできます。
下調べをすることで、優良な業者かどうかわかることはたくさんあります。
4-4.業者の対応を観察する
見積もりをお願いする段階で、施工業者に接触する機会が出てきます。
その際に、対応を見ておくのも判断材料の一つになります。見積もり用に店舗の設計図やイメージ資料を渡すことになりますが、その際に丁寧に対応してくれるかどうかを見るようにしましょう。
求めているやコンセプトを理解してくれているか、意思疎通ができるかどうかも重要です。
5.内装デザインの費用内訳
内装工事の発注には見積もりを取ることが必要です。
しかし、内訳がわからなければそれが必要なものかどうかも判断できません。内装デザインにかかる勘定項目にはさまざまな種類があります。
どのようなものがあるか、一般的なものを挙げてみましょう。
5-1.デザイン設計費用
デザイン費用と設計費用は、建築デザイン会社へ内装デザインを依頼したときにかかる費用です。
また、設計を個別に設計事務所に依頼したときにも発生します。
デザイン費用については、建築デザイン会社によって幅が出やすいかもしれません。有名デザイナーに依頼したいという場合は、費用も相応に上がることが考えられます。
知名度に関係なく、デザインと設計を依頼すれば費用はかかると考えてください。
施工会社や内装リフォームの会社ならまったくかからないということではありません。
5-2.建物の工事費用
建物そのものにかかる工事費用のことです。
内装なので基礎工事などは含まれませんが、木工工事や防水工事、ガラス工事など、主に壁や床に対する工事になります。
スケルトンの場合は何もない状態からの工事になるので高額になります。
居抜き物件に改造を加える場合は割安でできますが、どの部分まで計算されているか把握しておくことが必要です。
工事費用に含まれるのは材料だけではありません。工事に携わる人件費や諸経費なども含まれるのが一般的です。工期がかかるものは人件費もそれだけかかることになります。
5-3.建物附属設備の工事費用
建物そのものの工事とはやや違うもので、水道や電気などの工事費用を指します。これらは建物に附属する設備になるので、建物附属設備と呼ばれています。見積もりには単に水道工事や電気工事として記載されていることもあります。
5-4.備品の設置費用
備品は内装とは異なるもので、施術に使うソファやテーブル、そして棚などを指します。備品に関しては個別に自分で購入することもできますし、建築デザイン会社で請けてくれれば一式発注することも可能です。完全にコンセプトに合わせてトータルで作り上げるなら、備品に関する部分まで依頼するのもいいでしょう。
他にも、内装工事の減価償却はどのような手順で進めればいいのか詳しく知りたい方はこちらの記事もお読みください。
6.ネイルサロンの内装にかかる施工費用の相場
工事を発注するうえで見積もりを判断するためには、おおよその相場を知っておく必要があります。
店舗の内装工事といっても、ネイルサロンの場合は一般の飲食店と比べると安くできることが多いのです。
これは、設備にかかる費用が大きく違うことが主な理由で、飲食店の場合は厨房だけでもかなり違います。飲食店の種類によってもまた違いますが、冷蔵庫や調理台なども1台では済まないことも多く、業務用となると作りもサイズも特殊なものです。それに合わせて排水や換気、電源なども整える必要性が出てきます。
ネイルサロンはそこまでの機材や設備は必要ないため、施工自体の費用も抑えることができます。坪単価で言えば、ネイルサロンは30万円前後が一般的でしょう。
しかし、自宅の一部を改築したり、居抜き物件を利用したりするなら、坪単価は10万円代に抑えることもできるかもしれません。
7.ネイルサロンの内装工事費用を安くする方法
内装工事は決して安くできるものではありません。それだけに、できる限りコストを抑える工夫も必要です。経営するためには他にも経費がかかってくることを考え、無駄のないようにしましょう。どのような方法でコスト削減が見込めるか説明します。
7-1.居抜き物件にする
居抜き物件は内装がそのまま使えるので、手を加えずにそのまま活用しやすい物件です。
工事費用を大幅に削減できるので、予算に応じて考えてみるといいかもしれません。自分のイメージに近い物件が見つかれば、後は備品やインテリアだけの予算で済みます。
7-2.工事見積もりを比較
複数の業者から見積もりを取れば比較ができます。
そのまま安いところを選ぶのもいいですし、価格交渉の目安にするのもいいでしょう。
また、予算オーバーの際は無駄がないかどうかを考え、削ってもらうのも方法の一つです。削る際は、デザイン性や使いやすさを考えられて設計したプラン自体が変わってしまい、「完成したお店がイメージとは違った…」ということにならない様にしてください。
7-3.費用とデザインのバランスが考えられたVE案を活用
VE(Value Engineering)案とは、品質や機能性を下げることなくコストだけを下げることです。
材質を下げたり必要なものを削ったりするのは単なるコストダウンですが、コストだけを調整する方法を活用することで安くできる手段はあります。
VE案はさまざまな建築関連会社で取り組んでいる課題の一つです。VE案に力を入れている業者を探すのもいいかもしれません。
8.内装デザインで失敗しないためのこだわりポイント
内装デザインの重要性や発注の流れなどがわかっても、実際に内装をどのように決めていいかわからない人は多いかもしれません。そこで、どのような部分にポイントを置いて決めるべきかについて解説します。業者に発注する際のヒントにもつなげてください。
8-1.清潔感を前提にする
清潔感があるということは、どんなデザインにするにしても大前提です。
色合いも重要ですし、施工の際に使ってもらう材質についても気を使うとさらに工夫できます。
例えば、防汚加工された床材を洗面所に使うなどもそうです。特に水回りには汚れが付着しやすいので注意してください。
壁紙や床材はデザインや配色によっては経年劣化が進みやすいことがあります。汚れた色に見えないかどうかも考えるといいでしょう。
照明の色も工夫すると見え方が変わります。
また、換気がしっかりできることを考えるのも大切です。
8-2.居抜き物件ならより慎重に決める
居抜き物件は内装がすでにでき上がっているので、短時間で開店できます。前の借主が残していった場合なら、内装デザインや必要な設備までが整っているので、費用が抑えられるという点ではメリットがあります。
同じネイルサロンなら利用できるものは多いでしょう。
しかし、自分が求めるようなデザインとかけ離れていては意味がありません。費用だけを優先してしまい、イメージがバラバラになっていないか慎重に考えてください。
特に、前の借主が異業種の店舗だった場合は十分考えることが重要です。ネイルサロンとして違和感はないか、客観的に見ておかしくないか、または改良が可能かをポイントにすると判断しやすいでしょう。
自分では判断できない場合には、友人や家族などに同行してもらい、意見をもらうのもいいかもしれません。
8-3.アルバイトや正社員の休憩スペースを設ける
従業員がいる場合には、スタッフ用の休憩スペースは必要です。着替えができる場所に荷物が安全に置ける場所と、いつでも自由に休憩ができるスペースを確保してあげてください。
お客様から見えるような場所ではないこともポイントです。
スタッフの人数に合わせて余裕を持って作るようにしましょう。簡単に食事ができるようなテーブルや椅子が置ける広さも必要です。
外部の人間が入室できない配慮やプライバシーが守れることを重視してあげてください。
8-4.VIPルームを設置する
オーナーが1人で施術を行うネイルサロンなら別ですが、スタッフを何名か置くならVIPルームがあるのもいいでしょう。
VIPルームは必ず必要ということではありませんが、お客様によっては特別感を得られます。
他の人もいる空間で施術してもらうことに抵抗を持つ人もいます。
さまざまなお客様に配慮できる空間を用意することも集客につながります。VIPルームがあれば、小さな子どものいるお客様の場合は周囲を気にせずに、施術に集中してもらえるメリットがあります。
家事や育児があってもきれいにしたいと考える女性にとって、気兼ねなく施術してもらえる空間があるサロンは貴重な存在です。そういう配慮も、他店との差別化になることを考えておきましょう。
9.内装工事で集客効果の高いネイルサロンを目指す
高い集客効果を発揮し、ネイルサロンをビジネスとして成功させるには、集客とリピーターを確保できる内装デザインにすることが重要です。
どのような内装の店舗が求められているかというリサーチをするのもいいかもしれません。
雑誌やネットでトレンドのサロンを探してみるのもアイデアの参考になります。
話題の人気店をヒントにするのもいいですし、自分が温めていたコンセプトを形にするのもいいでしょう。
内装デザインをまとめるにはコンセプトを決めることがポイントであり、重要な部分です。コンセプトを決めるのが難しい場合には、大まかな方向性をまず決めてみましょう。
女性らしいかわいい雰囲気でまとめるか、ブランド志向のゴージャスなものでいくか、または隠れ家的なサロンもいいかもしれません。
客層を絞って考えるということもできます。
コンセプトは立地や建物にも合わせる必要があります。
あらかじめ目標の場所が決まっていれば、そこからイメージを作り上げていくのもいいでしょう。細かいデザインやイメージはプロに任せることで形にしてもらえます。
内装について不明な点やわからないことは、建築デザイン会社や施工会社などプロの意見をもらうことで解決は可能です。
ネイルサロンを経営するには、店舗オーナーとして決めなければいけないことをしっかり決めてから進めてください。
まずはコンセプト、予算、そしてどのようなタイプの物件かもポイントです。内装デザインをおしゃれなものにすれば、まずそれだけでも集客は見込めます。
集客効果を高めることを目的に、お客様のニーズと予算に合った内装デザインを検討するためには、業者の無料相談の利用を選択肢にするのもいいでしょう。
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