私たちの物語
第1章:きっかけ
国内でも名の知れたインテリアデザイン事務所で働いていた頃のことです。
私は、費用を惜しまず、細部まで丁寧に作り込まれた店舗デザインに携わっていました。完成した空間は、誰が見ても洗練されており、美しく、誇りに思えるものでした。
しかし、半年後…その店は静かにシャッターを下ろしました。
「なぜ、あれほど素晴らしいデザインだったのに…?」
この疑問は、私の心に深く残り、消えることのないテーマとなりました。
もし、自分が同じ立場だったら?
大きな投資と時間をかけて夢のお店を開き、半年や一年で閉店しなければならない…。そんな現実を想像すると、ただただ恐ろしく感じました。
やがて気づきました。
デザイナーとして見た目を整えるのは、ある意味で“当たり前”の仕事です。
けれど、本当に求められているのはその先にある。オーナーが描く世界観やこだわり、強みを形にするだけでなく、それらを「必要としてくださるお客様」と結びつけること。
この“結びつける”という作業こそが、店舗デザインの本質であり、最も重要な役割だと感じました。
それができれば、理想を形にするだけでなく、永く愛され続けるお店をつくることができるはず。
この確信が、私の次の一歩を後押ししました。
第2章:Lovationという名前に込めた思い
私はずっと、東京や都市部だけでなく、地方都市でもこだわりや強みを持つお店づくりを支えたいと考えていました。
それは、私が長野県出身で、都会の華やかさに負けない地方ならではの魅力や個性を持つお店を数多く見てきたからです。その経験から、地方にも大きな可能性があると信じていました。
しかし、業界の慣習や既存のやり方の中では、自分が思い描く理想の店舗づくりは実現できないと感じていました。
「もっと自由に、もっとその人らしく。
そして、その土地に根ざしながら、新しい価値を生み出すお店をつくりたい」
そう願ったとき、私の頭に浮かんだのが“Local”と“Innovation”という2つの言葉でした。
地方に根ざしながら革新を生む。
この2つを掛け合わせて生まれたのが「Local Innovation」という発想です。
しかし、それだけでは足りない。
この業界には、やりやすさや固定観念に“甘える”風潮があります。そこからは、本当にお客様のビジョンを叶えるデザインは生まれません。
そこで私は、「甘え」や「依存」を意味する言葉を探し、「calinn(カリン)」という言葉にたどり着きました。そして、その部分をあえて取り除くことで、甘えず、依存せず、挑戦を恐れない姿勢を社名に込めたのです。
こうして誕生したのが、「Lovation(ロベイション)」です。
それは単なる名前ではなく、地方でも都市部でも、どこにいてもオーナーの理想を実現するために挑み続ける。そんな私自身の決意そのものです。
第3章:Lovationが描く未来
私たちがつくりたいのは、単なる「おしゃれなお店」ではありません。
オーナーが心からやりたいと思っていることに価値を感じ、その場所を必要としてくれるお客様と出会えるお店。
そんなお店が地域に根付き、日々の暮らしを少しずつ豊かにしていく。
それは、その地域に住む人々だけでなく、遠くから訪れる人や関わるすべての人の生活も、少しずつ明るく、楽しく、満たされたものへと変えていきます。
私たちはそんな未来をイメージしています。
目指すのは、一時的な話題や瞬間的な人気ではありません。
2年、3年、5年と時を重ねる中で、お店を愛してくださるお客様が少しずつ増え、やがてはリピーターの方々だけで十分に成り立つような、「永く愛されるお店」を目指しています。
そのために、私たちはデザインを単なる飾りとは考えていません。
まずはお客様のニーズを深く理解し、お店の強みやこだわりと結びつけます。
その上で、「ここが欲しい」「ここが必要」と思っていただける場所となるよう、根本からデザインを練り上げていきます。
Lovationが関わる一つひとつのお店が、地域と人をつなぎ、時とともに愛され続ける存在になる。
それが、私たちが描く未来です。
第4章:形になる前から始まる、Lovationのデザイン
私たちの仕事は、図面を引くことから始まりません。
最初に行うのは、クライアントの頭の中にある、まだ言葉になっていない“漠然としたイメージ”を形にしていくことです。
「どんなお客様を迎えたいのか」
「なぜこの店を開きたいのか」
そんな質問を重ねながら、その奥に隠れている思いや信念を探り当てる。
一度や二度の対話では届かない深い部分まで、何度も話し合いを重ねることで、ようやく見えてくる『その人だけの独自性』
それこそが、すべての出発点となります。
多くのデザイン事務所は、物件が決まった後にイメージをヒアリングし、その画像や参考資料をもとに形を作ります。
しかし私たちは違います。
誰かが作った画像の雰囲気をなぞるのではなく、オーナーの強みやこだわりを掘り起こし、「どんなお客様が価値を感じ、なぜこの場所が必要とされるのか」という問いに対する答えを見つけることから始めます。
構想を固めるこの時間こそが、最も長く、労力のかかる工程です。
無形の想いが有形の計画に変わるまで、何度もプランを練り直し、一貫性のあるデザインの骨格を築きます。
図面やCGは、その後に生まれる「表現手段」にすぎません。
やがて工事が始まると、私たちは設計図を手に施工会社と綿密にやり取りを重ね、工事中に起こる予期せぬ出来事にも冷静に対応します。
ゴールは「完成」ではなく、「構想どおりにうまく機能する空間」を実現すること。
物件が決まる前から一緒に歩み、開業後まで一貫して支える。
これが、Lovationならではの進め方であり、関わり方です。
第5章:Lovationが関わったお店の物語
Lovationが手がけてきたお店は、業種も立地もさまざまです。
けれど、そこに共通しているのは「オーナーの想いを引き出し、それをお客様と結びつけることで、長く愛されるお店を実現する」という姿勢です。
ここでは、その一部をご紹介します。
事例1|長野県のレストラン
あるオーナーは、更地に新築でレストランを建てる計画を進めていました。
しかし、依頼していた地元工務店は店舗設計の経験が乏しく、オーナーの漠然としたビジョンを形にするためのノウハウがありませんでした。
オーナーは「こんなお店にしたい」と強い想いを抱いていましたが、それをうまく言葉にできず、工務店は断片的な指示や既存の知識に頼って設計を進めるしかありません。
結果として、出てくるプランは毎回ズレており、進めば進むほど一貫性がなくなっていったのです。
そこで私たちLovationは、工務店の施工はそのままに、デザイン監修として参画しました。
オーナーの思いを整理し、建物の形やレイアウトに反映させ、工務店との橋渡しをすることで、一貫性のあるデザインを実現しました。
さらに、提示された建築費用が高額すぎたため、私たちは「新築ではなく駅近の既存物件を借りる」という選択肢を提案。
その結果、初期投資を抑えつつ理想を反映した空間で開業でき、今ではリピーターの多い人気店へと成長しています。
事例2|東京・変形3階の理容室
駅近という好立地にありながら、3階でエレベーターがなく、さらに三角形という変形物件でした。
オーナーは「本当に成功できるのだろうか」と大きな不安を抱えていました。
Lovationが提案したのは、「不利を利点に変える」という戦略です。
3階という条件を「わざわざ足を運ぶ価値のある、特別でプライベートな空間」として位置づけ、競合店との差別化を図りました。
また、三角形の物件を逆手に取り、自然な仕切りを活かした「半個室システム」を設計しました。
プライバシーを重視する顧客層に応える空間を実現し、一般的な理容室とは一線を画す独自性を生み出しました。
徹底的にミーティングを重ね、「誰に、どんな価値を提供するのか」を明確にしました。
完成した理容室は、ただ髪を切る場所ではなく、「特別な時間を過ごす場所」としてお客様から高く評価されています。
「ここは半個室になっているので、本当にゆっくりできます」
そんなお客様の声がオーナーの励みとなり、不安だった物件の条件が唯一無二の強みに変わりました。
これらのお店は、業種も条件もまったく異なります。
しかし、共通しているのは、Lovationが「オーナーの想いを引き出し、それをお客様の価値と結びつける」プロセスを大切にしていることです。
私たちが関わることで、不利に見えた条件が強みに変わり、不安だったビジョンが確かな形になりました。
そして今、それぞれのお店は地域に根ざし、愛される存在として歩み続けています。
第6章:お客様の声が教えてくれたこと
Lovationに相談に来られるオーナーの多くは、最初から明確な答えを持っているわけではありません。
「やりたいことはあるけれど、何から始めればいいのかわからない」
「初めての開業で、運営の知識も乏しい」
「予算が限られている中で、おしゃれなお店を作れるのだろうか」
「似たようなお店に埋もれてしまうのではないか」
そんな不安を抱えて、私たちのもとを訪ねてこられます。
あるオーナーは、こう振り返ってくれました。
「最初は、やりたいことを実現してもうまくいくのか心配でたまりませんでした。でも、セッションで自分では気づいていなかった想いや強みを言葉にしてもらえたことで、『これならやっていける』という自信が持てました。」
また別のオーナーは、こう話してくれました。
「周りのお店と比べてしまって、やる気が落ちていました。でも、戦略セッションを通して、お客様について深く考えるようになり、自分の店だからこそできることが見えてきたんです。気持ちが一気に前向きになりました。」
そして開業を迎えた後には、こんな言葉をいただきました。
「理想のプランが実現できました。山田さんの優れたヒアリング力で、漠然としていたことが次第に言葉になり、形になっていきました。」
「お店を開いた後も、お客様との接し方や会話をより意識するようになり、日々の営業が学びの連続となっています。」
私たちが寄り添った時間は、店舗が完成した瞬間で終わるものではありません。
お客様の声こそが、私たちの取り組みの何よりの証です。
Lovationは、これからもオーナーとともに歩み続け、永く愛されるお店をつくっていきます。
第7章:あなたの物語は、ここから始まります
ここまでお読みいただいたあなたも、もしかすると同じような不安を抱えているかもしれません。
「やりたいことはあるけれど、何から始めればいいのだろう」
「お客さんに価値を感じてもらえるのか不安」
「限られた予算の中で理想を形にできるのだろうか」
Lovationに相談に来られる方の多くも、最初は同じ気持ちでした。
でも、対話を重ねる中で、自分自身も気づいていなかった強みやこだわりが言葉になり、具体的な形となっていきます。
そして開業後には、単なる“おしゃれなお店”を超えて、“お客様にとって必要とされ、永く愛されるお店”が生まれるのです。
私たちの役割は、単にデザインを提供することではありません。
あなたが思い描く理想を、価値ある体験へと結びつけること。
そのために、物件探しからデザイン、開業後のサポートまで、一貫して伴走していきます。
次に物語を紡ぐのは、あなた自身です。
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