スムーズな店舗開業に欠かせない内装デザインの進め方
店舗を開業・改装する際の内装デザインの進め方を分かり易く説明します。準備期間や資金計画により進め方は変わります。その為、基本となるベーシックな流れを元に、開業や改装の資金計画から物件選び、内装デザインのプラン設計、施工、開業までの流れを解説します。
目次
1.店舗物件探し&事業計画
1-1.希望するエリアの家賃相場を下調べ
あなたが希望しているエリアでお店を開業する為に必要な広さや立地に対する家賃を下調べしましょう。希望する条件に合う貸店舗の家賃はいくらなのか、条件を見比べて相場を把握します。
注意するポイント
賃貸の部屋を探すときと同様、気になる物件が無くなる事を恐れ、焦って契約を進めてしまう方もいます。しかし、店舗は住居と違い、開業するお店の業種や業態に適さない店舗物件の場合も。その為、希望する物件がすぐに見つかった場合は、すぐに専門家に依頼して店舗づくりに適しているのか調査してもらいましょう。
店舗物件の探し方について
店舗物件を初めて探す方は「初めてでも分かる店舗物件の探し方」をご覧下さい。物件の探し方や決めてについて基本となる考え方を身につけましょう。
1-2.事業計画を考える
調べた家賃相場を元に事業計画書を作りましょう。希望する条件の店舗物件には、なかなか出会えないものです。最初は家賃相場を元にした事業計画を考え、売上げに対する家賃設定が高いのか低いのか検証します。
開業資金を自己資金と融資で検討している方は、日本政策金融公庫の「創業計画書」の作成も一緒に進めましょう。
⇒日本政策金融公庫の創業計画についてはこちらから
※クリックすると日本政策金融公庫のホームページが開きます。

参考!
初めてお店を開業する方は、銀行や信用金庫からの融資は難しく、日本政策金融公庫の創業融資を利用されるのが一般的です。一般的なケースをまとめると下記のようになります。
・初めて開業&独立の方→日本政策金融公庫
・店舗の運営実績がある方→銀行や信用金庫
事業計画で明確にすべきポイント
1.お店の設計や施工に掛けられる費用について
2.「誰に」対し「どんな」サービスを「いくら」で提供するのか
3.サービスや商品に満足してもらう為に、何をどうしたらいいのか
4.提供するサービスや商品の内容と、コンセプトにギャップがないか
上記のポイントを詳しく解説している「事業計画から分かる店舗づくりに大切なこと」も参考にして頂き、店舗出店で重要にな事業計画について深く検証しましょう。。
2.店舗デザインを依頼する
2-1.依頼する会社選びについて
最近では、会社を比較する為のサイトが多くなり、「どこの会社に頼めばいいのか」を考える必要が無くなりました。しかし、比較サイトは、設計会社や施工会社、設計施工一括会社が混在しているため、正確に比較する事が困難です。その為、判断しやすいイメージパース(CG)だけで決めてしまう事も多く、設計ノウハウの無い会社が受注してしまうケースもありますので注意が必要です。

・理想の店舗デザインを実現してもらう為の会社選びについて
自分で会社選びをしている方は、「店舗デザインの依頼ができる3つの会社の特徴」を参考に、会社の特徴による店舗づくりの違いを理解しましょう。自分のお店を「設計デザインする会社」と「施工する会社」の違いを理解し、自分にもっとも合う会社選びが出来る様に準備しましょう。
2-2.候補物件の調査依頼
探した店舗物件の調査を依頼しましょう。飲食店や美容室などの排水設備を考える業態と給排水が必要ない雑貨屋などの小売業では、調査で注意する点が違います。また、物件の広さや窓の位置、インフラ設備(電気、ガス、水道)について、ヒアリングした内容に沿う物件なのか、現地で調査をします。
物件調査
・外装について調査
・内装について調査
・設備について調査

3.店舗計画プランの提案と打合せ
3-1.店舗デザインのベースとなる計画案の提案
候補物件の調査内容を元に、出店計画のベースとなる案を提案してもらいます。基本的にどこの会社も無料で提案してくれます。しかし、「店舗デザインの依頼ができる3つの会社の特徴」でご説明した様に、会社によって店舗づくりの方法が違う為、その点を理解した上で依頼する様にしましょう。
開業資金の内、大きな割合をしめる内装施工費。比較サイトに任せるのではなく、自分の理想とする店舗デザインを実現出来る様、相談しやすくコミュニケーションが取りやすい、もっとも信頼できる会社を選ぶ事が大切です。

4.店舗物件の賃貸契約

5.基本設計〜図面の完成
設計デザイン業務委託契約
計画案の再検証内容が決まると、ロベイションに設計デザイン業務を委託する契約を締結いたします。
・基本図面の作成
・設計デザイン業務委託契約で設計デザイン料の支払いは生じません
設計デザイン費用の支払い方法は、”設計デザイン費用と店舗工事費用の支払い方法”をご覧下さい。
⇒設計デザイン費用と店舗工事費用の支払い方法はこちらから

デザイン打合せ、設計図面の作成
計画案を元にプランの再検証をします。利用者を起点に作り出すプランは、一度では決まりません。その為、打合せを繰り返して検証を繰り返します。
設計デザインの期間は1ヶ月〜2ヶ月が目安です。
働きながら開業するお客様も多いため、お客様の都合に合わせて1週間〜2週間に1回程度を目安に打合せを行います。

基本設計の図面や作業
基本設計図(家具配置図、平面図、床伏図、照明配当図、照明器具リスト、配線系統図、コンセント配置図)
イメージパースの提示
プロジェクトスケジュールの提示
使用する素材の選定と検証
照明計画の検証とプランの提示

基本設計の内容が決まると実施設計に入ります。その為、基本設計では理想の想いをしっかり反映する事が重要です。
6.実施設計〜図面の完成
設計請負契約
基本設計の再検証が終わると、ロベイションと設計請負契約を締結いたします。
・実施図面の作成
・設計デザイン料の支払い
設計デザイン費用の支払い方法は”設計デザイン費用と店舗工事費用の支払い方法”をご覧下さい。
⇒設計デザイン費用と店舗工事費用の支払い方法はこちらから
デザイン打合せ、設計図面の作成
基本設計で決めた情報を元により詳細な図面を描きます。利用者を起点に作り出すプランは、一度では決まりません。その為、打合せを繰り返して検証を繰り返します。
設計の期間は1ヶ月〜2ヶ月が目安です。
ここからの打合せは、2週間に1回程度を目安に打合せを行います。

実施設計の図面や作業
実施設計図(展開図、立面図、家具図、建具図、詳細図、サイン図)
デザインの決定
使用する素材の選定と決定
照明計画の検証とプランの決定

実施設計は、より詳細な内容を決めて施工会社に正確に内容を提示します。実施設計図面を元に複数の施工会社に見積りを依頼するため、大切な過程になります。
7.施工費用の見積り依頼
実施設計図面を元に、ロベイションに登録している施工会社へ見積依頼を行います。 店舗の施工場所や予算・業種などを考慮して2~3社に相見積りをいたします。
施工費の相見積り
適正な施工金額で理想の店舗づくりをする為に、あなたに変わって複数の会社に施工見積りを依頼します。見積期間はおよそ2週間位です。
・施工見積りの依頼
・施工会社の選定サポート
・複数の施工会社の見積りを比較
見積り比較と予算のコントロール
登録施工会社からの見積りが適正な価格なのか、実施図面に沿う見積りになっているのか確認とチェックをします。お客様の計画している資金と開きがある場合、独自の減額方法かVE計画を行います。
8.施工契約
独自の減額方法とVE計画が終わり、最終図面が完成すると、登録施工会社と工事請負契約を締結します。
工事請負契約について
店舗工事を始めるにあたり工事請負契約は非常に大切です。トラブルを防止するためにも契約書の内容をよく確認しましょう。店舗工事に必要な工事請負契約の書類は次のようなものです。
◯契約書
・契約書 (契約当事者の名前、工事名、規模、工期、金額等を記して署名押印する)
・契約約款 (契約内容の詳細)
◯付随資料
・見積書 (実施設計を反映した見積り一式)
・設計図 (実施設計図一式)
契約書は、登録施工会社によって異なります。

9.工事着工〜完成
工事着手の打合せ
墨出しが終わった段階で。解体が必要な場合は、解体と墨出しが終わりましたら現場にて施工会社と打合せをします。
・墨出しの確認
・解体後の施工内容の確認

壁下地工事 1回目の検査
設計図面の内容に沿って施工されているのか確認します。
・設計図面との正誤性を確認
・スケジュールについて確認

仕上げ工事 2回目の検査
内装の仕上げや仕上がりを目視で検査します。
・設計図面との正誤性を確認
・仕上がりを確認
・スケジュールについて確認

完成前検査 3回目の検査
完成前、事前にロベイションと施工会社で確認チェックをします。
・設計図面との正誤性を確認
・完成前チェックリストの作成

引渡し
事前に作成した完成前チェックリストを元に確認をお客様とロベイション、施工会社で一つ一つ確認を行います。
如何でしたか。物件探しから始まり、引渡しまでの開業や改装時の流れについて知っていただけと思います。正しい進め方を知る事で、あなたの理想とするお店を実現しましょう!