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15坪より小さい 美容室の開業について

最近の美容室の店舗数はコンビニの数を超えています。この状況の中で、独立開業した人達はどのように集客しているのか。広告だけに頼らない努力を重ね、コンビニの数を超える美容室の中から選ばれ続けています。いきなり完璧な集客方法を確立する事は難しく、運営しながら自分のサロンに合った集客方法を作り上げていく事が多い。その為、少しでも固定費を低くするためにもお勧めするのが、15坪以下の小さな美容室から始める事。
広さが15坪以下だと家賃が安くなります。また、15坪以下だと探せる物件の数が増える事もあり、15坪以下の物件から美容室を始める事が集客方法を確立するまでに重要な要因になる事が分かります。
15坪以下の店舗デザインについてお話します。一つ一つじっくり読んでいただき、じっくり検討してください。

「これまでの美容室」と「最近の美容室」

これまでの美容室は中型から大型の店舗を構える傾向が高く、スタッフの数も多いお店が主流でした。シャンプースペースは開放的な作りで、セット面が見渡せる様な抜けた内装デザイン。セット面は、これでもかと言う程たくさん詰め込まれていました。そんな大型店も、今では空席が目立つ様になっています。最近の独立開業者は、開業費用と固定費を抑える為に15坪以下の小型店舗から始める方が多くなっており、小さく初めて徐々に拡大を目指すサロンオーナーが増えています。
近年ではスタッフをたくさん雇う事が難しく、初めから無理にお金を掛けて大きな店舗を開業するリスクよりも、まずは一人で小さく始めて軌道に乗せる事を考えて開業する経営者が増えました。

坪数による開業資金の違い

開業資金は抑えたいものの、どうしたら予算を抑えて美容室を開業出来るのか分かりませんよね。開業資金の内訳の中でも一番高いのは内装工事費用です。しかし、ただ「安く作った感」のあるチープなお店では、綺麗な内装の美容室が一般的になっている最近では、来店したお客様を満足させる事が難しいのが事実です。その為、内装工事費用をどの様にして抑えるかが大きなポイントになります。まずは、その理由を説明していきます。

物件の大きさによる内装工事費用の違い

下の計算を見て頂きたい。計算から分かる様に、物件の坪数が大きくなればなるほど内装工事に掛かる費用は高くなる事が分かる。

24坪のテナント物件を「35万/坪」で内装工事した場合
24坪×35万=840万

15坪のテナント物件を「35万/坪」で内装工事した場合
15坪×35万=525万

同じ坪単価で工事した場合、明らかに15坪のテナント物件の方が内装工事費用を抑える事が出来る。
別の視点から考えてみると、例えば内装施工費を600万で考えているのであれば24坪の場合は240万円分の減額をする必要がある。これはかなり無理がある事が分かる。一方、15坪の場合は、75万円ゆとりができる。
このゆとりが有れば、理想のセット面のデザインを作る事や、入口のデザインをおしゃれにする為に使うことも出来る。若しくは、運転資金として残すことも出来る為、色々と選択肢が増えます。

15坪以下の設備工事と美容機器の購入費

入居するテナント物件が小さければ、設置できるシャンプー台も少なくなります。15坪までであれば、シャンプー台は2台まで設置できることから2つのポイントが分かります。一つ目は「購入するシャンプー台が少ない」です。二つ目は「シャンプー台に関わる設備工事を抑えることができる」です。

【購入するシャンプー台が少ない】

シャンプー台が「60万/1台」だったとすると、
「24坪の目安」4台設置したケースでは、240万円
「15坪の目安」2台設置したケースでは、120万円

【シャンプー台に関わる設備工事を抑えることができる】

24坪の目安よりも15坪の目安の方が設備の台数が少ない為、
・配管工事の施工費が抑えられる
・設置工事の施工費が抑えられる

また、シャンプー台が2台であれば、給湯器も安く済むため賢く内装工事費用を抑える事が大切です。今の消費者に喜ばれるデザインや設計を大切にし、内装工事費用は賢く予算コントロールしましょう。

15坪以下の内装工事費用

内装工事の見積りは、施工会社のタイプを把握する事から始めます。施工会社の種類が違うまま見積りを比べても意味が有りません。正確に比較出来ない事が理由です。
施工会社の違いについてまだ理解していない方は、こちらを参考にしていただきたい。

「​独立開業の方が知るべ内装工事の見積りについて」

知らないのと知っているのとでは、見積りの依頼の仕方が大きく変わります。時間があれば是非読んでみて下さい。
15坪以下の内装工事費用について考えます。※簡単に考える為に消費税は抜きで考えます。

【CASE.1】
12坪(お店の面積) × 35万(面積当りの工事費) = 420万(総工事費)

「電気工事」50万。
「給排水設備工事」50万。
「業務用のエアコン工事」50万。
「換気工事」35万。
「照明器具代」45万。

だったとすると…

この時点で設備工事に230万かかっている事になる。残り190万円の中には、もちろん施工会社の利益が含まれる為、施工会社の経費等を含めた利益が100万だったとすると、残りが90万です。
他にも工事は必要で、「店舗の入口や看板」「内装の仕上げ」「トイレの便器や手洗器」など…
必要な事をすべて行うには、無理がある予算であることに気づいて頂けたと思います。この事から分かるのは、坪数が小さくなればなるほど坪単価の計算が合わなくなると言う事です。そもそも坪単価で内装工事費用を把握するのは目安です。物件の状況によっては坪単価で計算出来ない程お金が掛かる事もあります。違うケースでも考えてみましょう。

【CASE.2】
16坪の広さの物件に坪35万ほどの店舗デザインで美容室の内装工事見積りをした場合
16坪(お店の面積) × 35万(面積当りの工事費) = 560万(総工事費)

「電気工事」60万。
「給排水設備工事」55万。
「業務用のエアコン工事」50万。
「換気工事」35万。
「照明器具代」50万。

だったとすると…

この時点での設備工事は250万。施工会社の経費等を含めた利益が110万だったとすると、残りが200万です。200万の予算が有れば他に必要な工事を最低限のデザインで実現するだけの予算は残っています。この事から、15坪以下を境界に坪単価の計算が合わなくなる事が分かります。

15坪以下の美容室開業に必要な資金の目安

それなら「いったいどのくらいの資金が必要になの?」と思いますよね。今までの店舗づくりの経験から、内装工事費用は最低でも500万〜600万以上は準備が必要になることが多いです。少なく見積もりすぎてしまい、運転資金を内装工事の足りない分に当ててしまう事だけは絶対に避けましょう。あくまでも12坪の物件を想定して考えているので、選ぶ物件の状態や地域によって金額は変わります。しかし、独立開業のタイミングでいきなり中型の店舗や大型の店舗を出店する事を考えると、開業時の資金はかなり低く抑えられることがわかる。
また、面積が小さいことから工事期間が短くて済むため、「出来るだけ早く開業したい!」という方の願いも可能になります。

15坪以下の美容室で理想の店舗デザインを実現

ここまでは内装工事のことを中心に15坪以下の美容室について考えました。ここからは外装や内装の店舗デザインについてお話します。15坪以下の店舗デザインではスペースが限られているため有効的に空間を使う事が重要です。また、限られた予算の中で理想的な店舗デザインを実現するに「3つのポイント」に注意しましょう。

15坪以下の美容室3つのポイント

インフラ設備

15坪以下で物件を探していると事務所仕様の物件が見つかります。しかし、事務所仕様の場合は、インフラ設備(電気、ガス、給水、排水)が整っていないケースがあります。新たに整える工事は現実的ではない為、物件を内見する時に必ず確認しましょう。後から分かると大変です。

天井の高さ

古い建築物は基本的に天井の高さが低いです。15坪以下の物件で天井も低い場合は、室内に入ったら圧迫感を感じることに繋がります。出来るだけ天井が高い物件を探すか、既存の天井を解体して高くする事が出来る物件を探すのかになります。天井の高さは選ぶ物件で決まりますので注意しましょう。

料金設定

提供するサービスの料金設定をどうするのか。けして大きな空間ではない為、料金設定に対して違和感を感じさせない内装デザインにする必要があります。一番難しいのは、高価格帯サロンです。小さい空間で、どのような付加価値を与える店舗にするのか。コンセプトとの一貫性が必要です。

まとめ

15坪より小さい美容室の開業についてをお話しました。15坪以下の物件で美容室を開業する為の費用や内装工事、店舗デザインについてご理解頂けたと思います。独立開業では専門的な知識や経験が必要になります。これから15坪より小さい美容室を開業したい方のお役に立つ記事であれば幸いです。

15坪以下の事務所物件を現場調査

群馬県で進行中の美容室の現場を設計監理してきました。

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    プロフィール


    長野県出身

     

    資格 : 照明士 / 商業施設士 / 色彩検定2級

     

    飲食店専門のデザイン事務所である株式会社T/Y DESIGNと、日本全国であらゆる案件の設計デザインを請負う株式会社西脇一郎デザイン事務所をへて独立。飲食店や物販店、美容室などの商業に関わる空間の設計デザインを専門にした、株式会社Lovationを2017年に設立。

     

    空間は、人と人の間に位置する大切な環境であることから、「人を起点にした店舗デザインの提案」を大切にしたお店づくりを、丁寧に提供している。

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